丸池様へ行く ③
「丸池様へ行く」シリーズの③ 最終回です。
長らくお付き合いいただきありがとうございます。
今回は、「丸池様」の現在の姿や特別な姿をご紹介します。
(「丸池様へ行く①」は → こちらからどうぞ)
(「丸池様へ行く②」は → こちらからどうぞ)
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その特別な姿が見られるのは12月頃~4月上旬頃。
ただ、冬の間は風も強く、雪も降るため外出の機会は少ないかもしれないから、実質は3月頃からの約1カ月ほどだろうか。
この頃は水位が高く、水面も大きくなっている。
すると、こんな姿に。
本当は教えたくない「丸池様」の特別な姿。
「丸池様」の脇の林道を登って行けば山の中へ。
(舗装されていないのでお勧めしません。)
反対の平坦に見える方へ進んで行きロープの切れ目で振り返ると…
「丸池神社」と彫られた石柱が。
どうしてこの方向を向いているのか。
お察しの通り、本来の参道はこのようになっているということ。
現在のメインルートになっている鮭孵化場からの道は、かつては通る人が少なかったそうだが、たくさんのひとが通るようになったこともあってだろうか、いつの頃からか側溝が設置された。
昔とは変わってしまったのだ。
変わったと言えば、周辺のロープも以前は無かったもの。
たくさんのひとが来るようになり、水際やその周辺を歩くひとたちが増え、そこに生えていた草たちは姿を消してしまった。
そのせいか、雨が降った時などは周りの土が少しずつ「丸池様」に流れこむようになり、濁らせてしまうことになった。
わたしたちは、わたしたちの手で「丸池様」の姿を変えてしまったのだ。
地域と結びつきながら人知れずここにいた「丸池様」には、近頃では大型の観光バスで人々が訪れるようになり、時には近くの農道が渋滞するようにまでなってしまった。
ここは本当に観光地になってしまっていい所なのか。
これから先のために、わたしたちにできることは何なのか。
知れば知るほど考えさせられる不思議な場所。
最後に、この「丸池様」へ訪れるみなさんへ。
ぜひこの周囲を歩いてみませんか。
(この「丸池様」周辺は、農道や林道をつなげばぐるりと一周することができる。)
近くを流れる牛渡川には、毎年、秋~初冬にかけて数万匹の鮭が遡上し、
周りの田んぼでは、きれいで冷たい水のおかげで毎年とってもおいしいお米が作られている。
庄内平野の北の端からは、その広さや大きな空を見渡すこともできる。
車で来てすぐ帰るのもいいかもしれないけど、時には田舎の風景を眺めながらぶらぶらと歩いてみるのもまたいいものですよ。
その場所が大切に思えるような、自分だけの特別な景色を探してみてください。
「丸池様へ行く①は → こちらからどうぞ」
「丸池様へ行く②は → こちらからどうぞ」