竹細工師 畠中鳳山の仕事
遊佐町吹浦生まれの竹細工師「畠中鳳山」の作品が、只今展示中です。
生涯学習センター1階の展示スペースでご覧いただけます。(入館し、右側のガラスケースです。)
同館3階で3/13~4/11開催の「遊佐町ハンガリー交流展」と合わせて是非ご覧ください。ハンガリー展の記事はコチラをクリック
ご本人やご家族の方から遊佐町へ寄贈された作品の一部が展示されています。
遊佐町吹浦に素敵な竹細工を創り出す工芸家がいらっしゃいました。
その作品は酒田市の本間美術館にも収蔵されています。
(吹浦地区 ・・・町の北西部、海と山が間近にあり移住者にも人気の地区。鳥海山ブルーラインの入口がある。)
畠中鳳山さん(1904~1991)
竹工芸界で活躍した名工二代「 飯塚鳳斎」に弟子入りをし、厳しい修業を受け基礎となる技術を身につけました。
師「鳳斎」より「鳳山」の雅号をもらいました。鳳(おおとり)は師の雅号からの一字であると共に、鳥海山にも由来しているといいます。
吹浦に居を構え、地元鳥海山の真竹を用い、竹細工の創作活動をしていました。
作品は華道や茶道の道具で、その竹細工の美を感じることができます。
そして、畠中氏は自ら「田舎かご屋」と称して、伝統的なものを嫌い、独自の作風を創り上げることを大切にしていたといいます。竹細工講習会にて指導もされていました。
昭和47年には現代の名工として労働大臣表彰を受け、昭和57年には勲六等瑞宝章を受賞しています。
作品の一部をご紹介します。(主に華道や茶道の道具)
花器 「雲三態 風 雷 雲」
左から 花器 「夕立」「飛翔」「加茂川籃」「清流」「名称不明」「不老門」
左から 菓子器 「末広」「舛文様菓盆」「虹」、くらしの品「数珠」
左から 炭斗(炭かご)「重ね松」、堤籠「横線堤籠」、花器「方丈」
茶杓「まんだら」
雲版「枯葉」
屏風
結界
以上ご紹介させて頂きました。是非一度、実物をご覧になってみてください。竹や工芸品好きの方、オススメです!
畠中鳳山さんが使われていた竹はどんなのかなと、遊佐町吹浦の竹林に行ってみました。
近くに福寿草が咲いてました。
竹について・・・
竹は、つい最近の時代まで、竹のない生活は考えられないくらい人々の生活にごく身近にありました。
食べることもでき、枝や葉、竹の皮など多岐にわたって活用していました。数えあげるときりがありません。
日本家屋、家具、かご・ざる・箸等の日知用品、農具や漁具等の生産用具、包装材として食べ物を包む等。
和傘・提灯など日本文化を感じさせるもの・・・
茶道や華道の道具、笛や尺八などの楽器、竹刀や弓などの武道具
昔から人々の暮らしに欠かせない植物だったのですね。
今となってはプラスチック製品に押され、生活から姿を消してしまっている竹。
輸入品した竹細工製品に押され、日本の竹細工職人も少なくなり、職人が途絶えた地域も。
長野では、一度途絶えた竹細工を復活させた地域もあります。
その女性の竹細工師の方は竹を伐採し、竹を切って、ナタで小割にし、竹ひごを創り出す。といった工程から行い、とても格好いいんです!
私は最近ですが身の回りを見直し、ザルや鍋敷き、しゃもじや箸など竹を生活に取り入れてみました。
タケノコ採り体験や、箸作り、かご作り、尺八づくり体験などなど、やってみて身近に自然素材の良さや竹の良さを体験してみました。
なんだか竹の製品って和室に合うんですよね。
日本の文化なんだなぁ。
可憐な花を発見。菊咲一華(キクザキイチゲ)でした。
菊咲一華の色違いとクロッカス