花の鳥海山 前編(大平口~笙ヶ岳分岐)

2022-07-19

/ by kaori

花の鳥海山、おすすめの「大平口ルート」を紹介します!!そして「笙ヶ岳」、「鳥海湖」を巡ります。

鳥海山登山 前編(大平口~笙ヶ岳分岐)7/3 前編は、大平口ルートの笙ヶ岳分岐までを行きます。後編は、笙ヶ岳、鳥海湖を行きます。

鳥海山は花の百名山の名にふさわしく、高山植物をあちらこちらに見ることができます。お花畑が広がり眺望も素晴らしく、本当にどこを撮っても絵になる人気の山です!

 

大平口は、一番古い登山道で高山植物や風景を楽しみながら登ることができるルートです。

また、笙ヶ岳も花が多く足を延ばしてのおすすめのルートです。(後編で紹介します!)

 

花の鳥海山を紹介したく、去年より何度か登山をトライしていた私。少しでもお伝えできればと思います!写真を撮りにとりすぎて記事UPが遅れてしまい、大厳選するもかなりの量に(嬉笑)

7/1に夏山開きが行われます。7月初旬はまだ雪が多く残っているので雪渓歩きが楽しめます。雪が溶けたところから花が咲き始め、7月中旬にはニッコウキスゲのお花畑が広がります。8月も花が次々と咲き誇り、夏は登山の最盛期です。時期によって咲く花が異なり、移り変わる様子が楽しめます。

 

7/3、お天気も良く行ってきます!鳥海山は日本海が近く雲が多いので、天気は要確認です。

山の天気、ルートの最新情報はコチラでチェック!http://chokaizan.com/ 「鳥海山登山ガイド-鳥海国定公園観光開発協議会-」

登山の前に大平山荘に寄りました。(4合目 標高1,000m 鳥海ブルーライン入口から車で約20分)

手前の駐車場に展望台と公衆トイレがあります。大平口登山口にはトイレがないので、帰りも立寄るといいですよ。

展望台から見た鳥海山。駐車場わきの左の小さい建物が公衆トイレです。

手前にはヘリコプターで山小屋へ運ぶ荷物がありますね。

展望台からは遊佐町、庄内平野に日本海が見渡せます。

秋田県側のにかほ市も見えます。

大平山荘から大平口登山口に向かい、いよいよ出発です。(標高1,080m 大平山荘から車で約2分、道路脇に駐車場があります。休日は満車になるので注意です、早めの駐車がオススメ

鳥海ブルーラインができる前は、ふもとの1合目、「鳥海山大物忌神社 吹浦口ノ宮」から始まる登山道から登っていたそうです。

入口にタニウツギ、ミズキの花が咲いていました。

ブナ林の中を歩きます。ブナで日が遮られて薄暗いのですが、その分涼しく歩けます。

だんだんと坂道になってきました。大平口はこの伝石坂の急坂が初めに続きます。かつては直登だったようです(驚)。この難所と言われる伝石坂を越えれば、後は眺望が良いコースが続きます。初めが頑張り時の大平口コースです!

登山ガイドさんによると、ルートの初めから急坂の場合、最初の30分はゆっくりと慣らしながら歩くとよいそうです。休み休みゆっくりペースだと約60分。続く坂道を登りきると、「見晴台」の展望が待っていますよ~!

道端のマイヅルソウに元気をもらいながら登ります。だいぶ上の方でしたがツマトリソウも咲いてました(見晴台近く)♪

7月下旬 また咲く花が変わってきます。登る時期によって楽しめますね。

写真左からタケシマラン(花が終わり赤い実)、ギンリョウソウ、ツルリンドウ、ミヤマトウキ(イワテトウキ)

途中、少し平らな道も。ブナが無くなり、笹が増えてきました。

ニの宿(標高約1,180m)木の道標の字が薄くなっていますが、五合目とあります。この辺りで「見晴台」まであと半分くらいです。ここでちょっと一息。イワカガミも咲いていました。

左側に少し入ると、水が流れています。夏は枯れてしまうそうです。

振り返るといい眺めが!だいぶ登ってきました。まだまだ坂は続きます~。

木も減ってきて笹だらけに。

スミレを発見。右はミヤマツボスミレ、左はツルタチツボスミレ

ハクサンチドリ だいぶ上の方でしたが色の薄いのも咲いていました。

「見晴台」に近づくにつれ、だんだん花が増えてきました♪

ハナニガナ 白いのもありました。

7月下旬 左からイワオトギリ、ヤマブキショウマ、シロバナトウチソウ、赤いのもありました。なんかモコモコしてかわいい~

見晴台(標高約1,280m)やっと到着です。木が無くなって一気に視界が開けます。ここで皆さんひと休憩。お疲れさまでした~

眺望を楽しみましょう!登山者の特権ですね♪右側を見ると秋田県のにかほ市が見えます。

左側には遊佐町が見えます。

さらに左側には月山が見えました!

見晴台を出発します。ここからは少し登りが緩やかに。頑張ったかいがあります。登りはまだまだ続きますけどね。

左から、ゴゼンタチバナ ウラジロヨウラク

更にお花が増えてきました。楽しみながらの登山です。

ハクサンボウフウ ヨツバシオガマ

左側の開けたところに、ヨツバシオガマの群落がありました。

7月下旬 ヨツバシオガマが咲き終えて、ヤマハハコの群落になっていました。

左から、ヤマハハコにトンボ、ヤマハハコ、不明の白い花、立派なカタツムリが!トンボが沢山飛ぶようになります。

ニッコウキスゲ コバイケイソウ

鳥海山の夏を彩る花と言えばコレ!!鳥海湖周辺では7月中旬ごろに、ニッコウキスゲの群落が見れますよ。

道端のちょっと小さめのコバイケイソウがカワイイ

ウラジロナナカマド 岩の割れ目にアカモノを発見

イワカガミ ちょっと薄い色のも。

夏山の花と言えばチングルマですよね~!岩場に生えている姿がなんとも言えないです!こんな岩にどうやって生えているの~?けなげでかわいい。岩好きなのでたまらんです~。

アップでも撮りたくなりますよね。

清水大神(標高約1,400m)開けたところに雪渓があります。雪渓から溶けた水が流れてきていました。涼しい風が吹き抜けます。

 

動画で雰囲気を感じてみてくださいね。

雪解けの跡に新芽が芽吹いていました。徐々に草木が芽吹いていくのですね。

7月中旬 ちなみにですが、雪が溶けると湿原に。チングルマも咲きます。

7月下旬 そして、チングルマが咲き終わるとフサフサの毛になります。それもカワイイですよね。

笹原を進んでいきます。

7月下旬 ニッコウキスゲ(ゼンテイカ)とミヤマヤナギ(花が終わり綿毛)、タカネアオヤギソウ、クルマユリ、ミヤマホタルイ(池塘に生える草)

クルマユリを見ると夏だなあと感じますね!

とよ(標高1,522m)また少し開けたところに出ました。

池塘(湿原や泥炭層にある池沼)もあり眺めが良い所です。

7月下旬 だんだんとこんな感じに草木が茂り、ニッコウキスゲ(ゼンテイカ)も咲き始めます。植物ってすごい。行く度に咲く花が変わるので楽しいです。

とよを振り返った所。広がる日本海と青い空。

7月下旬 鳥海山の固有種のチョウカイアザミです!、花が開き始めたところ、ベニバナイチゴ、アオノツガザクラ

河原宿(標高約1,570m)

一番開けていて見晴らしがいい場所です。大きな雪渓が広がっています!だいたい6合目くらいまできました。

7月下旬 雪が溶けてこんな感じに。咲き終わったチングルマのフサフサの毛。

7月下旬 この河原宿周辺も、雪が溶けた所からと次々に花が咲いてきます。

左から、ネバリノギランとチングルマの綿毛、朝露の綿毛、朝露の草、チングルマとイワカガミ

天気が曇りでガスって残念と思っていたら、朝露が全体についてキラキラととってもキレイでした!これはガスらないと見れない光景です♪

雪渓を歩いて笙ヶ岳分岐まで右方向へ進みます。雪の上は涼しい風が吹いて気持ちいいです!雪渓にルートの始まりを示す棒があるので安心です。登山者の足跡をたどって歩きます。

今回は行きませんが、左側へ進むと「愛宕坂」へ。愛宕坂(高低差100m位)を一気に登ると開けた草原に。その先に「御浜小屋」があり、鳥海湖の眺望が。

雪渓を振り返った所。眼下に見えるのはにかほ市です。

下に続く雪渓は、秋田県側の登山口「鉾立口ルート」の賽の河原へ続きます。(今回のルートでは、帰りに賽の河原を通って河原宿まで戻ります。)

雪渓が終わり、登山道に戻ります。

7月下旬 雪解けと花の風景が一面に広がる道が続きます。

池塘が所々に点在しています。新芽があちらこちらに。これからですね。

お、また雪渓がでてきました。

笙ヶ岳分岐(標高約1,630m)

右に行くと笙ヶ岳、左に行くと鳥海湖です。笙ヶ岳へ進み、鳥海湖へは帰りに通ります。

眺望がよく、振り返ると山頂までが見渡せます!

まず、手前にそびえる岩峰を越えていきます。

そして、三峰、二峰を越えて一峰目の笙ヶ岳の山頂を目指します(右のピークが三峰)。このルートもお花畑が見所でおすすめです。

 

前編では大平口ルートを満喫しました!!後編(笙ヶ岳~鳥海湖)へ続きます。

 

鳥海山大平口登山口

  • 住所
  • 鳥海ブルーライン 大平口(4合目 標高1080m)
  • 駐車場
  • 約30台
  • アクセス
  • 鳥海ブルーライン入口から車で約22分