地域を元気に!デザイン授業発表
県立遊佐高等学校の「地域デザイン」と「文書デザイン」の授業の発表が1/17(火)に行われました。
3年生の総合学習の選択授業で、遊佐高校オリジナルの科目です。地域を知り、デザインの力で地域を元気にします!
「地域デザイン」レタリングやデザインを学び、パッケージデザインやキャラクターを制作。
「文書デザイン」パソコンを使ってポスターなどを制作。
昨年オープンしたブルーベリー農園と、パン工房をより多くの人に知ってもらいたい!と、
「地域デザイン」では手作りのレシピやパンフレット、「文書デザイン」ではポスターを制作し、関係者の方を招いて一人一人作品の発表を行いました。
制作にあたって昨年、実際に見学・体験学習を行いました。
ブルーベリー農園 「いけだ農園」2022年7月オープン
鳥海山麓でブルーベリーを栽培。ブルーベリー狩り&つみ取り食べ放題を行っています。
大粒で完熟したブルーベリーを食べてもらいたいと、池田さんが品種を厳選して育てたブルーベリー。十種類以上、約3,200本を栽培しています。
美味しくて実が大きく、収量のよい木を育てたいと試行錯誤を繰り返し、6~7年かけて植え直しを行ってきたそうです。
近年は天候に苦労されたそうで、やっと2022年に順調にオープンとなりました!(2020年は長雨で実がだめに。2021年は冷害で実がつかず。)
5月「ブルーベリー教室」 池田さんから、ブルーベリーについて教わりました。みんな知らないことばかりで興味津々です。
実際の栽培の大変さや、品種の特徴を知ることができました。
3~4年の苗木(写真左)から、7~8年の成木になるまで、成長に合わせて1本1本植え替えを行っている。
ピートモスなどを土に混ぜるなど、ブルーベリーにいい土づくりをしています。(写真右 少し成長した苗木)
毎年出るという、新品種も試しているそうです。次々と改良されていることを知らなかったです!
6月「農園見学」 ブルーベリーを実際に見て学びます。
あいにくの雨でしたが、生徒たちはものともせずに真剣に聞いていました。
品種によって樹形など違いがあるよ、と教えてもらいました。が、どれも同じに見え全く見分けがつきませんでした(苦笑)。
5月に花が咲き、6月に緑色の実がなります(写真左)。6月下旬頃には青く色づいてきました(写真右)。順調です!
7月「収穫体験」 いよいよ収穫&選別体験です。
まずはみんなで「デューク」という品種を収穫。一粒一粒丁寧に採っていきます。
次に、男子は「プリマドンナ」、女子は「ハナンズチョイス」を収穫です。
次々と青くなっていくブルーベリー。
たまに、カエルやカマキリなどの昆虫にこんにちは(写真右上下)。男子「おー、そっちにカミキリムシいた!」、女子「虫、ヤダ~!!」
いけだ農園は有機栽培。葉や実を食べてしまう害虫以外は駆除をしない、虫にもやさしい農園です。
「選別」 熟していない赤い実や、熟しすぎた実などを取り除きます。みんな全集中!
お待ちかねの試食タ~イム!採れたて完熟の実は、甘くてジューシー。それぞれ品種の違いも食べ比べて味わいます。
池田さんから、一番美味しいという食べ方を教わりました。
なんと贅沢にも、3種類をそれぞれ1粒づつ取って一緒に食べるのがおすすめとのこと!
そして、ビッグサイズのブルーベリーの登場です。「チャンドラー」という品種で500円玉大!(写真右上下)
大粒でジューシー、一粒で食べ応えがあります。みんなその大きさにびっくり!インパクト大でした。
いけだ農園について、自由に質問等を行いました。
・目標は?
◇いつでも完熟のブルーベリーを食べれるように、品質を厳選して栽培していきたい。
・アピールポイントは?
◇ブルーベリーの本来の完熟の味を味わってもらいたい(お店には傷んでしまう為、完熟の実を出せない)。
◇雨に弱いブルーベリー。雨よけ栽培を行うことで、味がぼやけず日持ちも良くなった。
・キャンペーンなど宣伝の予定は?
◇まずは栽培が第一。特に予定していない。
→生徒から、ブルーベリー狩りに多くの人に来てもらえるように宣伝のお手伝いをしたいという意見が出ました。
◇それぞれどのような作品を作るのか楽しみです!
パン工房 「Boulangerie NAO」薪石窯工房YUZA 2022年6月オープン
ブーランジェリーナオさん、薪を使用し石窯で焼くこだわりのパン屋さんです。安心安全を第一に、国産の食材を使用しています。
埼玉から移住してきた野里常さんご夫妻。店長の直美さんがここの景色を気に入って、パン工房を作ったとのこと。
工房からの景色、鳥海山が見えてとてもよいです!
お店の前にはベンチがあり、景色を見ながら食べることができます♪
石窯はなんと2種類!遠赤外線で甘みが出るそうです。外はカリッと、中はふんわりと焼けます。
フランス式(写真左)食パンやカンパーニュを焼いています。
エジプト式(写真右)ピザやクロワッサンを焼いています。
薪はナラの木を使用し、日に日に石窯の温度の具合が変わることから、石窯が馴染むまで焼き加減等を調整しているそう。
小麦粉は、北海道岩見沢産の「キタノカオリ」を使用。しっとりとして、もっちりとした食感が特徴です。香りが良く甘みもあり、人気の国産小麦です。
キタノカオリは栽培に大変手間がかかる品種で、農家さんが苦労をしながら作っている小麦なんだそうです。生産量が限られ、希少価値の高い小麦です。
この小麦に出会って15年。店長の直美さんは美味しさを気に入り、岩見沢の農家さんの所へ行ったこともあるそうです。
1ホールのパンを持ってみてびっくり、どれもどっしりとしていて重みがありました。気になるパンの一部をご紹介。(写真左上から)
◆ロッケンブロード:粗挽きのライ麦※でずっしりとして食べ応えあります。ドイツのパン(ライ麦100%使用、自家製酵母)
◆ドイツ風田舎パン:しっかりとしたパン生地。ライ麦の香ばしい風味がします(ライ麦30% キタノカオリ70%使用、自家製酵母)
※ライ麦は小麦より色が濃く、ミネラル、食物繊維などの栄養素を多く含んでいます。
◆クロワッサン:サクサクと、バターの旨味が広がります(フランス産生地 発酵バター使用、ドライイースト)
◆角食:もっちり食感で小麦粉本来の風味が味わえる食パン(キタノカオリ100%使用、ドライイースト)
◆イギリスパン:自家製酵母でじっくり熟成した山型食パン。少し酸味がありサンドイッチに合います。(キタノカオリ100%使用、自家製酵母) →撮影時にまだ焼けて無く、代わりにサンドイッチの写真です。
他には、ホットドッグやピザトースト、ハムチーズコッペ、あんバターなどの種類もありますよ~徐々に増やしていく予定とのこと。
ちなみに自家製酵母は、鳥海山の水を使用しじっくり育てているそう。生き物ですね。
6月「工房見学」 野里常さんから、石窯やパンの特徴等を教えて頂きました。こだわりのパン工房、一つ一つ丁寧に作られていることを知ることができました。
そして試食タ~イム!特別に見学用にとカナッペにして用意して下さっていました!スモークサーモン、生ハム、野菜・・・
家で食べる時に具材を載せたり、食事と一緒に食べても美味しいと、オススメの組み合わせを教えてもらいました。
ドイツ風田舎パンは和風食材もいいとのことで、キムチ納豆といった発酵食品が合うそう!驚きでした~
こんなにたくさん!そしてどれも美味しい!と生徒たちの目がキラキラ。
ピザはなんと、焼きたてです!マルゲリータ、はちみつとチーズ・・・
熱々できたての美味しさににみんなで感動。
※ピザの販売は土日のみ。注文後に焼きます。
4種のチーズとハニー添え、紅はるかと季節の果物のピザなどの種類がありますよ~。(マルゲリータはバジルが収穫できる季節限定)
◇こちらもどんな作品ができるか気になりますね!
「地域デザイン」の発表です。
①パッケージデザイン
種類が豊富で美味しいブルーベリー、多くの人に知ってほしい!手に取ってもらいたい!
→オリジナルパッケージで集客に貢献!
若者に広めたいと考え、工夫をしました。
若者の興味を引くデザイン、シンプルなデザイン&高級感、かわいい→手に取りやすい
実際にサンプルがあるとわかりやすく、完成度の高さに感心しました!
②パンフレット、ポップ(写真右)
・質の高いブルーベリーを作っていることを知ってもらい、多くの人に来てもらえるよう作成。
・デザインなどわかりやすいように、イラストを入れる工夫をした。
・500円玉サイズのブルーベリーをアピール!
③レシピ(写真左)
・高齢者の方などが見慣れないパンの食べ方を、わかりやすいようにレシピを制作。
・手軽な食材で簡単にできて、おいしく食べてもらいたい。
・目を引くように手書きで、見やすいようにシンプルなデザインにした。
・ブルーベリーソースを知ってもらいたい!
クラスメイトや先生からアドバイスをもらい、何回も書き直した。手書きでのレタリングが大変だった。との感想もありました。
パンの試作も行いました!ロッケンブロードのオープンサンド、ホットカツサンド、どれも美味しそうです。朝食に食べた~い!
「文書デザイン」の発表です。 パソコンを使用したポスターをそれぞれ制作
・ポスターを見て、行きたくなるインパクトがある。
・親しみがあり愛着がわくように、キャッチコピーやオリジナルキャラクターを考案。
・集客を増やすために、ブルーベリー農園の押しポイントをアピール!
・カラフルにして図形を使う工夫をした。
・ブルーベリーの体にいい効果も伝えたい!
・ドライフルーツにしても楽しめる。
大きさや配色など考えるのが大変だった。パソコンでの製作が思ったより操作が難しかった。との感想もありました。
以上、発表会でした。
皆さんどれも試行錯誤したことが伺え、力作ぞろいでした!実際に見学をし体験したことが、作品に活かされていますね。
発表後にコメントを頂きました。(写真左から、仲川さん、池田さん、野里常さん)
・仲川さん(見学等、高校との調整等をしてくださっている。鳥海ウォーキングクラブ、さかた男塾)
◇今の感性を是非活かして。社会に出て役立ちます。
・池田さん(いけだ農園)
◇時間をかけて作っていることわかり、感心しながら聞いていた。
◇アイデアがとても参考になる、ホームページに全部載せていきたい。
・野里常さん(Boulangerie NAO)
◇お店のことを考えて、出してくれたアイデアがとってもうれしい。
◇こういった授業があってうらやましい、自分の時はなかった。
◇この続きをぜひやりましょう!レシピのパンを一緒に作って売り、POPにして貼る。
ぜひ、実現してほしいですね!形にして皆さんに来てもらえたらよいです~。
最高の卒業記念イベントとして、開催となるでしょうか??今後の動きが楽しみです。
いけだ農園さんは来年夏になりますが、ぜひ味わってみて下さいね~
Boulangerie NAOさんも、ぜひお立ち寄りくださいね!
遊佐さ来て食べでくれのぅ!
◆いけだ農園◆ブルーベリー狩り&つみ取り食べ放題
住所 山形県飽海郡遊佐町吉出字臂曲6
アクセス 遊佐駅から車で約10分
営業日 7月上旬〜8月(お盆まで)の水、土、日
営業時間 午前の部 10時〜、午後の部 2時〜(どちらも定員40名)
※詳細はHPで確認ください。
◆Boulangerie NAO 薪石窯工房YUZA◆
住所 山形県飽海郡遊佐町北目家ノ前29−6
アクセス 遊佐駅から車で約7分
営業時間 10:00~16:00
※冬期営業時間 2022年12/22~2023年 2/28 12:00~16:00
定休日 火、水 (年末年始休みあり)
※最新情報はSNSで確認ください。