遊佐の鮭 鮭とば&寒風干し
箕輪鮭孵化場で鮭とば&寒風干し(塩引き)作りが進んでいます。今が最盛期!
鳥海山山麓の牛渡川に遡上してくる鮭。豊富な湧水で人工ふ化事業も行っています。明治時代から100年以上続いているという、遊佐の伝統ですね。
丸池様(SNSで映えると人気になった)の手前にあります。
丸池様の記事はコチラからどうぞ
鮭とば&寒風干しがずら~り!じっくり寒風にさらして熟成させます。11月中旬頃から作り始めます。
冬の日本海からの強風がいい仕事をしてくれるんですね~、自然ってすごい!
これからの雪の季節、風が強いから雪が降ってもそんなに積もらないとのこと。雪が飛ばされる位、ほんとに風が強いんです!
牛渡川の水源は、鳥海山からの湧き水ほぼ100%。鮭のふ化には新鮮な水が欠かせないとのことで、まさに鮭にとって好条件の地なんですね!
遊佐町は本州有数の鮭の遡上地で、山形県内では捕獲数の8割が遊佐町です。
旅立ってから約4年。北の海を回遊して繁殖のために故郷に帰ってきた鮭。
遡上数は毎年同じ位ではなく、増減があるそうです。よくぞ生き残ってきました!
左の大きい方がオスで赤い婚姻色が出ています。右がメスかな、だんだん私でもわかるようになってきました。
箕輪鮭漁業生産組合の皆さんで、この時期は毎日休みなく行っています。
鮭の捕獲の見学ができます。12/20頃までがピークだそう。
遡上のピークは、10月中旬~11月上旬と11月下旬~12月中旬の2つあります。
ウライ(金属の柵)に入った鮭。
タモで次々とすくい上げます。2匹入った時は重そうでした!
木の棒で頭を叩いて気絶させます。
ウライの手前にいる鮭を、網でウライまで誘導して捕まえます。
すぐに鮭の採卵をします。(1匹で2000~3000粒)
精子をかけた卵を丁寧によく混ぜます。
精子をかけたところ。(左上)大きく育つように形の良いオスを選びます。
よく混ぜた後、流れのある湧水に入れます。(左下)30秒程で受精するそうです。
流れのある湧水に入れ、安静な状態で管理します。(右)
卵は遡上数が少なかった太平洋側の岩手県や宮城県などへ提供したりしているそうです。
<鮭とば>
鮭をおろす(左上)→ 塩をすり込む(右上)→すり込んだ状態の鮭とば(左下)
<寒風干し>
内臓を取り除き、塩漬けに。(右下)
どちらも1週間ほど漬け込みます。塩抜き後、1~2週間ほど干して完成。
鮭をささっとさばいて、見事な手つき。そしてよく切れそうな包丁でした!毎日研いでいるんだとか。
鮭とば、いい感じになってきています。
あぶって食べると美味しいですよね。そして、日本酒と合うんですよね~まさにベストオブお酒のお供!
遊佐には酒蔵が二つあるのでチョイスして一緒に味わうのもよし♪
寒風干し(塩引き)たち。庄内弁で“しょんびき”といい、冬の保存食になっていました。
こちらはまだ食べた事がないので気になりますね・・・
炊き立てご飯に合うそうです!お茶漬け、チャーハン・・・間違いなく美味しそう。
鮭はまるごと1匹はもちろん、切り身でも購入できます。
切り身(左上)、頭や背骨もぶつ切りに。(右上)
海の鮭に比べると、あっさりとした味わいの鮭。オスの方が大きくおいしいそうです。メスは産卵で栄養が取られてしまっているそう。
ちゃんちゃん焼きやフライ、どんがら汁(あら汁)など色々いいですね~。味噌粕や塩麴漬けもいいそうです!鮭フレークはお子さんに大人気!
自分で鮭とばを作る方もいるそう、手作り鮭とばいいですね~!
身とアラで、分けて袋に入れてくれます。1匹分の身とアラ(左下)、2匹分の身(2袋)とアラ(中央下)
※袋のみなので、入れ物がいる方は持参ください。写真の発泡スチロールやボウルは持参してきた方(ご近所さん、米沢からの方)のを撮影させてもらいました。常連さんはさすがですね。
ちなみに鮭とばは、米袋に入れてくれますよ、ワイルドですね~!(右下)
鮭の頭を叩く木の棒、なんだか手作り感があふれています。
なんとこの棒、隣の小山崎遺跡(縄文時代)からよく似ているものが出土しているそうです。昔から鮭漁が続いているんですね~。鮭の骨も出土しているそう。昔から大切な食料だったんですね!
孵化場から雪雲をかぶった鳥海山が見えました。
もうすぐ雪が降ると一面の銀世界に。(撮影2020.1/5)
寒風でさらに美味しくなりそうです!冬の貴重な味覚、鳥海山の恵みです。
遊佐さ来て食べでくれのぅ!
箕輪鮭漁業生産組合の皆さんありがとうございました。“ザ・男の仕事場”という感じで鮭の捕獲は見ごたえがありました!
機会があれば、是非立ち寄ってみて下さいね。魚・鮭好きの方にオススメです!
稚魚のお世話も応援しています。元気に育ちますように。
鮭の過去記事はコチラからどうぞ
◆箕輪鮭孵化場◆箕輪鮭漁業生産組合 HPはコチラからどうぞ
鮭の捕獲の見学
8時~終了まで(8時半~11時頃)。鮭の数によって変わりますのでご注意ください。
10月~1月上旬頃まで。
取扱商品
*鮭 1,200円~(オス1匹、切り身も可)10月~12月頃まで
*いくら 時価 7,000円~/kg(要確認、ふ化事業のため無い場合あり)10月~12月頃まで
*鮭とば 1,800円~ 12月~3月まで
*寒風干し(塩引き)3,500円~ 12月~3月まで
営業時間
8時~作業終了(午前中)10月~3月まで