それでも僕らは\ざん/と呼ぶ

2025-12-23

/ by shumpei

【祝・受賞】山形ふるさとCM大賞「一般部門賞」!ワンカットで描く遊佐町の“こだわり”とは?

 


┃3年連続で賞を受賞!

 

みなさまおなじみ、山形テレビ(YTS)主催の「山形ふるさとCM大賞」。

先月行われた審査会にて、遊佐町の作品が「一般部門賞」を獲得しました!

これで、前々回の特別賞、前回の大賞に続いて、3年連続での賞の受賞となります。

先日のテレビ放送をご覧になりお祝いのお言葉をかけていただいたみなさん、ありがとうございました。

 

テレビ放送をご覧いただいた方も、見逃してしまった!という方も、まずはぜひ、作品をご覧ください!

【作品名:遊佐町のこだわり】

 

“「鳥海山」には2通りの読み方がある”

「考えたこともなかった」「全然気づいてなかった」というお声も実際にいただいたくらい、日常では見逃してしまうような細かな視点から生まれた作品です。

 

今回の記事では、そこに至るまでの企画の裏側や、あえてワンカットに挑んだ制作のこだわりについてご紹介します。

 

¶「鳥海山」の呼び方(読み方)について

遊佐町では「鳥海山」を「ちょうかい“ざん”」と呼んでいて、これは概ね庄内地方で共通する呼び方です。一方、鳥海山を挟んだ向こう側の秋田県や、同じ山形県内でも内陸の地域では「ちょうかい“さん”」と呼ばれています。

 

┃企画は一度、振り出しに

 

実は今回のCM、当初は全く別のテーマで企画が進んでいました。

今作の企画会議は4月20日にスタート

 

しかし、議論を進める中で「本当にこれは遊佐町ならではの魅力なのだろうか?」という壁に衝突。

吟味した結果、進行中の企画をストップし、テーマを再設定することになりました。

 

改めて「遊佐町を象徴するテーマ」を考え抜いてたどり着いた答え。

それが「鳥海山」でした。

 

そして、テーマの切り口のヒントになったのが、県外からの移住者が多い協力隊の実体験。
元々「ちょうかいさん」だと思っていたら、遊佐町に来て「ちょうかいざん」と呼ばれていることに驚いた、という隊員が多くいました。

 

名前の呼び方にこそ、その土地の愛着が現れる。

そんな気づきから、今回の作品づくりがスタートしました。

 

 

┃「さん」そして「ざん」

 

テーマが決まった後、頭を悩ませたのが「どう表現するか」ということです。

 

「ざん」と「さん」に正解・不正解があるわけではありません。

もちろん、遊佐町では「ちょうかいざん」と呼びます。

そのため、「ちょうかいさん」を“正式”として扱うことには迷いもありました。

 

それでも、世の中では「鳥海山=ちょうかいさん」と呼ばれる場面が多い、という前提をあえて置くことで、遊佐町で「ちょうかいざん」と呼ばれていることの特徴や意味が、より際立つのではないかと考えました。

 

そこで採用したのが、“とある機関に鳥海山の正式名称を問い合わせる”という場面設定です。

会議のなかで、実際にとある機関へ電話で問い合わせをしました

 

┃「哀」と「愛」のギャップを描く

 

さらに、表現手法として今回挑戦したのが、「ワンカット構成」でした。

 

映像作品は、いくつかの場面をつなぎあわせて構成されることがほとんどです。

 

しかし、

「これまで当たり前だと思っていた‟ざん”という呼び方が、実は一般的ではなかった」

その事実を知った時の衝撃や、期待を裏切られた物寂しさを演出するため、あえて映像をカットせず、演者の動きとゆっくり引いていく画角(ズームアウト)でその空気を醸し出すことにしました。

背中で語る味のある演技で魅せた、久田隊員

 

雰囲気を増幅させるBGMや効果音、テロップのデザインやタイミングも計算し尽くした、どこか寂しげな世界観。

そこからラストには一転して、「それでもぼくらは“ざん”と呼ぶ!」という、はつらつとした意思表示で締めくくります。

 

前半の哀愁漂う雰囲気と、後半の前向きな明るさ。

このギャップこそが、遊佐町の鳥海山への揺るぎない愛着を際立たせてくれたのではないかと思っています。

 

┃受賞作品を、もう一度

 

快晴にそびえる鳥海山を見つめながら訴える遊佐町のこだわり。

ワンカットならではの独特な空気感との振り幅に注目しながら、遊佐町の「愛」を詰め込んだ15秒をぜひお楽しみください!

 

 

┃次の作品制作に向けて

 

一般部門賞受賞という嬉しい結果。これは、遊佐町の栄誉だと思っています。

遊佐町のみなさんの鳥海山への愛が、ひとつの賞という形で多くの人に広がったことを嬉しく思います。

 

そして、目線はすでに次のふるさとCM制作へ。

 

来年はさらに魅力的な作品で、遊佐町をアピールしたい。

 

そこで、この記事を読んでくださっている皆様にぜひお知恵を貸していただきたい!と思っています。

「遊佐町のこれをぜひテーマにしてほしい」

「実はあまり知られていないけれど遊佐町にはこんな魅力がある」

どんな些細なことでも構いません。(むしろ細かい視点の方が面白いテーマになることもあります!)
ぜひこちらのアンケートフォームからお声をお寄せください。

※アンケートフォームが開けない場合は回答を締め切っています。回答期限の目安:2026年3月中

 

必ず採用、ということはお約束できませんが、いただいた声を参考にさせていただきながら、次の作品を作り上げていきたいと思います。

 

次のふるさとCMも、チーム遊佐町として賞を受賞できるようにがんばるぞ~


【補足】山形ふるさとCM大賞について

山形県内の各市町村が地元の魅力をPRするCMを制作し、テーマの独自性や表現の創意工夫などの観点からその出来栄えを競う番組です。(主催:山形テレビ)

大賞を受賞すると県内だけでなく東北各県で放送され、より多くの人へ地元の魅力を届けることができます。

遊佐町では毎年力を入れて制作しており、過去10年で以下の賞を受賞。

第25回の今年時点で大賞3回の受賞は最多タイです。

<遊佐町の過去10年(2015~2024年)の受賞歴>

第16回(2015年度):特別賞「0 to 2,236」(アイデア賞)

第17回(2016年度):大賞 「山形県のおでこ」

第18回(2017年度):大賞 「日本でイチバン大きい数の町」

第19回(2018年度):特別賞「山形県の最高峰」(映像賞)

第20回(2019年度):特別賞「ぼくのお父さん」(演出賞)

第23回(2023年度):特別賞「お盆のクセが強い町」(クセつよ賞)

第24回(2024年度):大賞 「游ゴシックやヒラギノ書体、実は….」

※過去の各市町村のすべての作品がこちらのページ下部の「バックナンバー」からご覧いただけます。

 

(文・白井駿平)