数値の向こうにある水
〜水質調査って…想像以上にワイルド!?トミー、現場で震える〜
こんにちはトミーです。今日はこの間密着取材をした東北環境開発(株)さんを紹介します。
https://t-kan.co.jp/
毎月1回、町の依頼を受けて、
環境の専門家である東北環境開発株式会社さんが町内各地の湧水の水質調査を行ってくれています。
今回、そんなプロの調査現場にトミーが同行させていただきました!
この日対応してくださったのは、成澤さんと佐藤さんのお二人。
鶴岡市、酒田市、庄内町、三川町、そして遊佐町と、
庄内一帯の水に関わる業務を幅広く請け負っていらっしゃいます。
そんな多忙な中、佐藤さんがこんな言葉をかけてくださいました。
「遊佐町さんはホント真摯に湧水に向き合ってると思います。
こんなにマメに水質検査するところ、他にないですよ」
うれしくて、心がほっこり。
その言葉を噛み締めながら、私は静かにお二人の作業を見守らせていただきました。
■ 一ヶ所目:臂曲採石場入口湧水
最初の現場は、山間にある湧水ポイント。
お二人は淡々と、そして正確に道具を準備し、水の測定、写真撮影…その手際の良さにびっくり。
今回の調査は毎月行う簡易調査で、水温や電気伝導率を測ります。
さらに年数回はより詳細な調査も実施されているそうです。
遊佐町の水は、こうして定期的に守られているのですね。
■ 二ヶ所目:臂曲採石場西側湧水
次は、登山道脇から藪をかき分けて15分。
着いた先には、岩の下からコンコンと湧き出る美しい水。
と、そこへ突然の一言──
「…獣のにおいがする」
成澤さんの言葉に、お二人ともぴたっと動きを止めます。
私もすかさず静止。
「熊、水飲みに来たんだな。ニアミスか、危ない」
その場の空気がピンと張り詰め、全員が周囲を警戒。
私は緊張で固まってしまいましたが、お二人は動じることなく、あっという間に調査を完了。
プロの冷静さと的確な動きに、尊敬の念しかありません。
帰り道は「早坂さんは二人の間に入って」と成澤さん。
熊との遭遇を避けながら、無事山を下りました。
■ 三ヶ所目:タテヒダの湧水
ここは知る人ぞ知る名水スポット。
奥には不動明王が祀られており、水を一口飲んだら、感謝をこめて水をかけるという言い伝えがあるそうです。
美しい苔むしたその風景に見惚れている間に、またしても調査は終了。
もう、神業レベルの早さです。
■ 四ヶ所目:白井水源
以前一人で訪れたことがある場所ですが、今回はさらに奥へ。
藪を進むこと5分、断崖絶壁の下にフェンスで囲まれた湧水地がひっそりと存在していました。
ここは白井地区の上水道水源。地元でもなかなか知る人の少ない、まさに水の源。
「こんな場所に、こんな水が…」と胸がいっぱいになる貴重な体験でした。
■ 五ヶ所目:胴腹滝
最後はおなじみの胴腹滝。
久しぶりに訪れると、苔が白く変色しているのに気づきました。
雨が少なかったことで、日差しの強い場所の苔が焼けてしまったのかもしれません。
自然の繊細さを感じる一方で、お二人はもう調査終了。
「本日の水質調査業務、終了です。お疲れさまでした」
と成澤さん。
私は思わずこうお伝えしました。
「本日はお忙しい中、同行させていただきありがとうございました。
プロの仕事を目の当たりにし、たくさんの学びと気づきをいただきました。」
■ 数値の向こうにある、水の物語
湧水の美しさに感動するのはもちろんですが、
その裏側で正確に、丁寧に、そして静かに行われている調査があること。
そしてそれを支えてくださっているプロの存在があること。
今回の同行を通して、「水の安心」は、見えない努力に支えられているのだと深く実感しました。
東北環境開発株式会社さん、本当にありがとうございました。 by トミー