【祝!グランプリ!】ふるさとCM大賞!

2025-01-03

/ by ricky

こんにちは!りっきーです。

 

僕は今、遊佐町地域おこし協力隊の一員としてやまぎん県民ホールにいます。(※2024/12/5のできごと)

というのも、先ほど放送された山形テレビ開局 55 周年記念番組 第24回 山形ふるさとCM大賞の審査会のためです。

みなさんは、 山形ふるさとCM大賞のオンエア、見ていただけましたか?

大体の方が見ていただけたと思うので、結論から書きますが…

グランプリ、獲っちゃいました。

大事なことなので、もう一度言います。

グランプリ、獲ったど~~~!!!!!

これで、遊佐町は2017年度の「日本でイチバン大きい数の町」(きゅっきゅきゅ~♪でおなじみのアレ)以来、6大会ぶり3度目の大賞受賞となりました。

やったぜ!!!!!!!!!!!!!

 

今年のCMのタイトルは、「游ゴシックやヒラギノ書体、実は…」

とにかくまずは完成したCMをご覧ください。

 

【完成したCM】

 

今回のCMでは様々な書体を生み出してきた遊佐町出身の鳥海修さんを取り上げて、遊佐町の美しい風景と鳥海さんの文字を15秒で表現しました。

 

いや~、これは大賞ですね!

 

…とまあ、散々騒いできましたが、今回の大賞は地域おこし協力隊だけでなく、撮影編集協力をしてくれた株式会社オリーヴさんや、ロケに協力してくださった皆さん。そして何より遊佐町生まれの鳥海修さんがあってのことです。まずはこのCMにかかわったすべての皆さんに感謝を申し上げます!ありがとうございました!!

 

ところで、ここまで何度もお名前が出てきた鳥海修さん。
しかし!!!記事をお読みいただいている方の中には「そもそも鳥海修さんって誰かしら?」という方もいるかと思います。

遊佐町出身の書体設計士   鳥海 修さんとは?

鳥海 修さん

1955年山形県生まれ。多摩美術大学卒業。79年株式会社写研入社。89年に有限会社字游工房を鈴木勉、片田啓一の3名で設立。株式会社SCREENグラフィックソリューションズの「ヒラギノシリーズ」、「こぶりなゴシック」などを委託制作。一方で自社ブランドとして「游書体ライブラリー」の「游明朝体」、「游ゴシック体」など、ベーシック書体を中心に100書体以上の書体開発に携わる。

モリサワ公式noteより引用

今回のCMで大きく取り上げることとなった鳥海修さんは、書体設計士というお仕事をされている遊佐町出身の方。文化的な貢献をした人物に贈られる「吉川英治文化賞」も受賞された、スゴい方なのです!

ところで、「書体設計士」ってなかなか耳慣れない言葉ですよね?

書体設計士とは、いわゆる「フォントデザイナー」のこと。今あなたが読んでいるこの文字も、新聞や本に書かれている文字もすべて人の手で作られているのです。

鳥海修さんは、このことに衝撃を受け、今現在の仕事を志したとお話しされていました。

鳥海 修さんが詩人の故 谷川俊太郎氏のために制作した書体「朝靄かな」の原本

書体の作り方はとても繊細。鳥海修さんが目指す、「水のような、空気のような活字」の制作は、書いては修正…書いては修正…と何度も何度もブラッシュアップを繰り返す作業が待っています。

そんな「職人」のような仕事に敬意を表し、鳥海修さんは「書体設計士」という肩書を使っておられるそうです。

実際に書体を制作しているところも見せていただきました。

鳥海修さんが目指す、水のような、空気のような文字の原点は「小塚ゴシック」などを生み出したタイポグラファー、小塚昌彦さんのある言葉だったといいます。

小塚さんが放ったのは、「日本人にとって文字は水であり、米である」という言葉。

この言葉に鳥海修さんは故郷の遊佐町・庄内の景色を重ね、様々なフォントを制作していくこととなりました。

遊佐町から見える「出羽富士」こと、鳥海山

町内を流れる名もなき小川も、こんなにきれいな遊佐町。

書体の作り方もとても奥深いもので、2024年12月には、遊佐町内で講演会も行われました。

正直書体制作の話だけで一本で記事になるくらい興味深い内容なのですが…
ちょっと内容がボリューミーなのでその記事は他の隊員に託します!!たのんだー!

遊佐町で行われた講演会の様子

ちなみに、今回のテーマを最初に制作会議で発案したのは、DX推進支援業務担当の渡辺真央隊員!

さすが、普段からさまざまなフォントを目にしているだけあるチョイスでした。

目の付け所がシャープですね~!!

 

意外と過酷な撮影

さて今回のCMでは、そんな鳥海修さんが作る「水のような、空気のような文字」の原風景となる遊佐町の美しい風景を前面に押し出し、「游書体のふるさと」を表現することとなりました

何度も打ち合わせを重ね、表現方法を探りました。

完成した絵コンテ

撮影:渡辺真央隊員

遊佐の美しい風景に、手作りの文字(=游明朝体がモデル)でオノマトペを重ねるといった具合の撮影になるのですが、とっても大変な作業となりました。

まずは文字づくり。御覧の通り、素材を游明朝体にそって切るという、超~細かい作業でした。

ちなみに、僕も挑戦したのですがことごとく字がガサガサになってしまったため、応援に徹しました。

こういう時、不器用だと歯がゆいですねぇ。

 

さて、続いては撮影です。

町内の美しい景色のある場所で実際に文字を撮影します。これがなかなか過酷だった…

 

「さらさら」流れる小川の撮影では…

撮影:白井駿平隊員

年間水温約8度の湧水の川に足を浸し、ひたすら「さらさら」を流し続けます。

撮影:白井駿平隊員

冷たい湧水に浸っての撮影は、微妙な角度を探るため重ねたテイク数はなんと60以上!

撮影:白井駿平隊員

それでも笑顔を絶やさない協力隊ズ。(+広報担当の職員さん)たくましいぞ!

 

また、夕日の沈む中海のシーンを撮影したり…

撮影:白井駿平隊員撮影:白井駿平隊員

個人的に一番キツかった、田んぼの中の撮影を経て…

撮影:渡辺真央隊員撮影:白井駿平隊員

ちくちくするイネの中、この体勢をたもつのがキツいのです(笑)

鳥海修さんが出演されるシーンの撮影も完了!

十里塚海岸での撮影 活動車のフォントについても熱弁いただきました。 ラストシーンの撮影。

こちらの撮影は、「古民家カフェわだや」さん協力のもとで行いました。

そして、それらの素材をもとに、音楽(中村航 さん)や撮影編集(株式会社オリーヴさん)も細部までこだわり…

完成したのが今回のふるさとCMだったのです!

 

【完成したCM】

さて、意外と大変な制作の裏ガワを見た後だとまた見る目変わるかも?
遊佐町地域おこし協力隊の力を結集したCMを最後にもう一度どうぞ!何度でもご覧くださ~い!

 

(文・キャプションのない写真:りっきー)

【追記】
ご本人からコメントをいただきました。ありがとうございます!
皆さんもぜひ杉勇(遊佐・蕨岡の日本酒)を片手に何度もCMをごらんくださーい!