来ちゃいなよ。ゆざまち

職人シリーーーズ!

2022-02-17

/ by shige

 

 

ご無沙汰しておりました、シゲタです。

 

もう春が来ちゃうよ!っていう時期でだいぶ季節は過ぎてしまいましたが・・・

皆さん、今年も美味しい庄内柿は堪能されましたでしょうか?!

 

季節外れじゃありません??と声が聞こえてきそうなのは重々承知の上ですが・・・

久しぶりに記事を書きたいと思います!

 

正直に言いますと、私は柿が好きではありませんでした!

そんな柿嫌いの私を変えてくれた庄内柿。

去年Uターンした時には収穫時期に間に合わなかったのですが、ずっと気になっていたあの人のもとへ・・・

ついに会いに行く事ができました!!

 

そのお方とは・・・

 

カオリンこと、松本香さんです!!

オレは東京生まれぇ~ Hip Hop育ちぃ~♪ って頭の中に流れてしまうんですが・・・笑

東京生まれ東京育ち。正真正銘のシティーガールです!

遊佐町が大好き!!と笑顔で話してくれるステキな方です!

田舎ののどかな所に住みたかったと、2018年に旦那様の生まれ故郷・遊佐町へと家族で引っ越してくださいました。子供達は大喜びだったそうです!なんてありがたい!!

 

そんな香さんはお義父様のもとで柿栽培(特別栽培)のノウハウを学び、現在は柿農家を引退された方の畑をお借りして庄内柿を育てる日々だそうです。試行錯誤を重ねて育てあげた庄内柿。人間と一緒で、そう簡単に美味しく美しく育てる事なんてできないです・・・ゼロから始めた香さんの努力の賜物だと思いました。

 

そして、なんで私が香さんに興味を抱いたかですが・・・

 

地域おこし協力隊になってから始めたインスタグラムで香さんを見かけてから気になって気になって。

ちゃんとメイクして、綺麗なネイルに髪型もオシャレ。こういう人が遊佐町にいたのか!!こんなイマドキ素敵女子がなんで農家さんをやろうと思ったのか。

とにかく私の中には「なんで??」がいっぱいでした。

絶対話してみたい!撮影してみたい!!という本能に従い、即行動。そしてやっとお会い出来ました!

 

こんな素晴らしい景色で育った庄内柿・・・さらに美味しさが倍増しそうですね!

雨続きの毎日で撮影当日の朝も曇り空だったのですが、香さんも私も晴れ女ってことでこの天気!!

景色も天気もすんばらしい!!の一言に尽きます。

 

そりゃぁカエルちゃんも、久々の太陽の光を求めてひょっこりはんしちゃいますよねぇ~

だいぶ長い間、ジーっとこっちを見ていました。笑

そんなカエルちゃんが大好きな香さん。

私は苦手なのだが・・・

 

逃げないでぇぇ~!!と必死になって追いかける。

 

そんな香さんを見ていたら、苦手なカエルも可愛く見えてきちゃいましたよ!笑

 

肩に乗ってステキ農業女子を見つめるカエルちゃん。笑

 

この日は、TOMさん(←愛称です)もお手伝いに。収穫ピークの時は沢山の方がお手伝いに来て下さるそうです。シャイなんですけど、話がとにかく面白い!イケメンの顔を見られたくないと、目深に帽子を被って顔を隠してます。笑

 

2019年新規就農第1号!!

令和1年の第1号!!

農業に縁のなかった人が、農家になる・・・なかなか、誰にでもできる事ではありません。

遊佐町は新規就農を目指してチャレンジする方への支援事業などもあるようです!

そういったものがないと、正直新規就農はなかなかハードルが高いのも現実・・・

 

収穫された庄内柿。

誰かさんみたいに、宝石箱やぁ~!と言いたくなるくらい、オレンジ色がまぶしいです!

今年はひょう被害も酷かったようですが、これだけの柿が集まると美しさが倍増ですね。

 

表面が白っぽいのは、柿自らが出している保護被膜だそうです。いわゆる天然の脂です!

乾燥や病原菌から実を守るために自ら生み出した脂で表面を覆っているのです。

決して農薬ではありません!!!

 

ちなみに香さんやお義父さんの庄内柿は、特別栽培という栽培方法で育てています。

特別栽培とは、都道府県ごとで定められている農薬や化学肥料の使用量が50%以下で栽培された農産物だそうです。農薬や化学肥料を使っていません。となっていても、無農薬とはならないんだとか。無農薬と表記してもダメなんだそうですよぉ~!詳しくはご自身で検索をお願いします・・・

 

渋抜きをしています。柿の呼吸でビニールも曇っています!

柿の渋抜きって、私は焼酎しか知らなかったのですが・・・松本家の庄内柿はなんとブランデー!!

 

きちんと日付ごとに管理され、ブランデーの量や室温も細かく調節。

 

渋抜きがされているか、判定紙で確認。

渋が残っていると、黒い斑点が浮き出ます。

 

リトマス試験紙みたい~!って思いました。

 

初めて見た選果機。

渋抜き完了!となった柿は、重さ別でテンポよく次々選別されていきます。不思議と、ずっと見ていても飽きない動きの選果機。終いには、撮影しながらどこに落ちていくか予想しながらシャッターを切ってました!笑

 

一箱分の重さの微調整は、最終的に人間の手で。慣れてくると、手の感覚で柿一個の大体の重さがわかってくるそうです!

 

そしていよいよ出荷!

東京のスーパーで庄内柿の文字が入った箱を見ると本当に嬉しい気持ちになっていたのを思い出しました。ここ数年で関東のスーパーでも庄内柿を扱っているお店が増えたような気がします。もっともっと、より多くの方々に味わって頂きたいですね。

 

収穫最終を迎える直前で申し訳なかったのですが、やっとお手伝いに行く事が出来ました。小心者の私は、貴重で繊細な庄内柿を傷付けるんじゃないかと不安で、ひょう被害に遭ったものや傷がついているものを率先して収穫しました!!毎日となると、本当に大変な作業だと思います。でも、1日しかやった事のない私は楽しくて仕方ありませんでした!黙々と無になれる時間が好きな私にはたまらない時間。

なのですが、頭の片隅ではフードロス問題が・・・

 

↑↑↑私にはニャロメのホッペにしか見えない。笑

傷が付いていたり奇形の柿の一部は、加工品として出荷されたりもしますが、大半は廃棄されてしまいます。近年、SDGsやフードロス問題が取り沙汰されている一方で、まだまだ解決の糸口が見えないのが現実なのでしょうね・・・

SNSをみていたら、皆さん創意工夫を凝らして様々なお料理・お菓子を作っているのを目にして、干し柿以外にも加工品として何かできないものかなぁ~と考えた時間でもありました。

 

「クマ・イノシシ・ニホンカモシカ(特別天然記念物)」ケモノ三銃士の対策でノリノリの音楽をかけながら・・・

楽しい事はもちろんのこと、本当は苦労している事であってもそんな事を感じさせないくらいの明るい笑顔で終始お話しして下さいました!

最近は、山形県内の農業に従事・活躍している女性のコミュニティ「やまがた農業女子ネットワーク【あぐっと】」に参加し、情報交換や販路開拓などしているそうです。

香さんと同じく、山形出身の方と結婚して「農家になりました!」という都会から移住した仲間も多くいらっしゃるとか!!

なんかもう、農業やってないですけど私もそこに入りたい!!というくらい、お話し聞いているだけでもワクワクするメンバーで羨ましかったです。笑

もっと農業女子が増えて欲しい!!遊佐でも仲間がいればなぁ・・・とおっしゃっていましたよぉ~!!

 

農作物も人間と同じ生き物、と感じさせてくれた力強い柿の葉の葉脈。

 

代々受け継ぐ昔からのベテラン農家さんやこれからの農業を担っていく若手農家さん。

それぞれが丹精込めて育てて下さった農作物たち。皆さんの愛情の塊と思って、いつまでも美味しく、大切に頂きたいと思います。

 

様々な困難も乗り越え紆余曲折しながらも、明るい笑顔で庄内柿について語ってくれた香さん。

遊佐町に戻って来て、こんなステキな農業女子に出会えると思っていませんでした!

 

ちなみにこの全ての写真ですが、やらせは一切ありません。作業のお邪魔にならないよう、コソコソ撮影してました!

何もかもが画になってしまうので、香さんのポテンシャルの高さを感じましたよ。笑

 

来年はもうちょっと収穫のお手伝いしに行きますねぇ~!!!

収穫のお忙しい時に快く撮影に応じて下さった、松本香さんに感謝致します。

 

今日も美味しくいただきます!